ルヴァリエ裏研究所　研究員/被験体一覧

【名前】「うーん……私は二人で一つ…ですからこの身体の持ち主がどちらかというのは言い難いのですが、今貴方が面と向かって話している、この精神の名前はユエです。もう一人の方は…リャンって言います」
【性別】「さぁ。でも、私が"交わった"のは極夜だけのはずですから……きっとまだ男性なのでしょう。」
【種族】「私は……ニンゲン、なのでしょうか？ヒトの…リャンの身体と"交わって"、継ぎはぎだらけになってもなお？……ああ、化け物。そうですね。……それならいっそ、ヒトの言葉など解せぬ程に、思考を失うほどに、壊れてしまえたら良かったのに」
【年齢】「年齢？確か……私は22くらいなはず…です」
【容姿】長く伸ばされた白髪を後ろで一つにくくっている。これは本当の"生まれつき"なんだよ。リャンは黒い髪。それらは混じりあい、白い髪の中に少しだけ、黒い髪の束が混ざっている。目は黒。何処にでもある、陳腐で綺麗な色。ああ、忘れてはいけないのが、目をひく大きな口。事故なのか"生まれつき"なのか、耳に向かって大きく割けている。糸なりなんなりで縫い止めているが、時々外れてしまうそう。そして、その口を開けるとでろりと垂れ下がる、血色の悪い長い舌。普段は咥内に収まっている。肌の色が所々違うのも魅力でしょう。ユエの色、リャンの色、はたまた
部品交換、あるいはパッチワークに使われたヒトのものかどうかすら分からない皮膚の色。
【性格】紳士的で穏やか。だって怒ったり、悲しんだりするのはエネルギーの無駄じゃないか。波風立てず、あくまで被験者として慎ましく生きていこうぜ。＿＿それに対して、ああ！リャンのなんと美しいこと！ヒトの形を失い、化け物に成り果て、兄の顔すら忘れてしまってもなお、お前はどうして美しいのだ！お前が欲しい、誰にも渡さない、お前を見るのは、触るのは、口付けするのは、食べるのは、私だけで十分だ。それ以外に何が必要だって言うんだい？/リャンに人格はない。破壊衝動、憤怒、そして果てしない虚無感と悲しみを甘い砂糖で煮詰めて瓶詰めにしてヒトという
包み紙でくるんだもの。時折記憶や言語を取り戻すようだが、それも長続きはしない。
『ゆるッ、じてェ…お、れ……はぁ、ああぁ……』
【能力】「私とリャンは融け合って溶け合って解け合ったのです。たった一人。悲劇？そんなことは言わせない。喜劇？そう呼ぶにはいささかグロテスクすぎる。まあ私の主観なので判断は任せますが。私は皆さんに同じ喜びを提供しましょう。好きな人と融け合って溶け合って解け合う、素晴らしい結末を。ぜーんぶ、溶かしてあげますよ」『蕩解』
【備考】ユエとリャンは双子の兄弟だった。不治の病を患ったリャンを助けるためにユエがとった行動は……想像するに容易い。しかし上手くいかなかった。リャンは化け物に成り果てた。それでもユエは、狂気と焦燥、そして絶望の中で融け合った。……ああ、また失敗だ！溶けた身体を崩れた身体で埋めて、融合した二つを再び別とうとした。
＿＿＿そんなの、許さない。私はユエ、私はリャン、二人で一つ、身体も精神も全て。私の口を通るものはリャンの口も通っている。私の目に映るものはリャンの目にも映っている。なんと素晴らしいことか。 / 時々、リャンに切り替わる。自分からのときもあれば、そうでないときも。上手く喋れない様子。そういう時は、ゆっくり見守ってあげてね。…聞き終わるころに、生きているとは保証しないけど。
【備考2】二人＿＿もとい、ユエは呪術的な方法、そして外道と非難されることも全て実行した。結果二人は一つとなったが、身体、あるいは精神の奥底に、未だに混ざり混ざった区別のつかない呪いが生まれてしまった。他人すら飲み込もうとするその貪欲な呪いをなんとかするのが目的である。なお、本人に自覚はない模様。また、リャンが凶暴化するのもこの呪いによるものだと思われる。
【SV】「こんにちは、はじめましてですね。私はユエ、こっちはリャンです。宜しくお願いしますね」
「何を言うんです？リャンはここにいるでしょう？ほら、耳を澄まして……よく、目を凝らして………ふふ、彼は私の、胎の中ですよ」
「内緒ですよ？私たちだけの秘密です……フフフッ」
「ッ、あぁ……リャンが、外に出たがっている………あハッ、アハハハハハハッ…もうすぐ…愛に逝きますから…」
『ッあぁぁうwlqgなぅkぁぁあくぇなvこ…！』
『ぃぃぃい"ぃい"い"い"ぃッ！』
『＿＿＿＿rrrrrrrA！』
『あ"ッ、あ"ーっ……おれ…ぐッ…ん………ぎ…ぁ、ああああああいして…ぇエ"ッるっ…』